営業課長 多鹿修一
仕事内容?!(笑)仕事内容は、営業という名前の「何でも屋」です。お客さんの対応から生産調整、品質管理、出荷管理まで。まあ中小企業やから何でもやらなあかんというのが自分の仕事やと思ってます。実は社内のレクリエーションの準備までやってます、あはは(爆笑)。実際三木給食が来なかったことがあって・・・その時はコンビニまで買いに行ったりしました、ほんと何でも屋!それでもね、それをやってるとみんながいろいろ助けてくれるんで良いと思ってるんですけどね。
そうねぇ…、三木歯車ねぇ…。三木ってところは全国でも有数の大工道具の生産地なんです。鋸とか鑿、鉋、鏝とかの大工道具の一大産地なんです。その中では三木歯車は異色?なんかなーと思ってます。ここで作ってる部品が最終的にテレビに出てくる大手さんの製品に組み込まれたり、その生産設備に使われてたりしてます。普段はあんまり気づきにくい部品。え??ここに使われてたんかーっていう部品作ってる会社ですね。(スカイツリーとかw)ボクは入って13年ぐらいなんですけど、三木歯車はもうすぐ創業50年を迎えるみたいです。ここで今まで作ったものは意外にいろんなところで使われてると思います。
ボクの前職は金物メーカーだったんです。そこで10年近く働いたんですが、世間の景気が悪くなり業界全体の雲行きが怪しくなってました。その時僕は子供が生まれたので30歳を機に、ここで前職の業界を変え新天地でがんばろうと思い転職を決意しました。でも、なかなか職はみつからず苦労しました・・・。
今思うと30超えてから新たな業界に挑戦って難しいんですねー。企業が求めるのは即戦力ですから、その業界の慣例や取引先、ノウハウを熟知した人が欲しかったんやと思います。当然どこも採用してくれませんでした。
そんな中、親父が地元の村の役員の時、栗山社長も一緒に村の役員をやってたんです。その時飲み屋で親父が栗山社長に、「うちの息子、次探しとんねん」って話をしたのがキッカケでここに拾ってもらいました。
えっとね…。それは得意先が希望する納期に間に合わず、そのあと調整してもらった納期にも遅れて・・・それでも全然工程が進まなくて・・・「どないしよう、どないしよう」言うて、人が動いてくれなくて納期が分からなくなり途方に暮れた時ですね。
あの時は…最悪でした。みんな助けてくれないんです。得意先からは何時何分に出来上がる?って電話がガンガン鳴るし、「なんなら今からそっちに引き取りに行くよ」と電話越しに怒鳴られるしと頭が狂いそうでした。今思えばそれは自分の手配のまずさが原因でみんなに迷惑をかけたんやと思います。実際、製造側にはいつでもいいよ。というような伝え方をしてるのに、お客さんには、「〇月〇日までにやれます」といった調子のいいことを言ってた自分が原因でした。結局、夜通し機械を動かして対応し、出来上がり次第車で直接搬入といった力技で乗り切れましたが、お客さんをはじめいろんな人に迷惑をかけたので、もう絶対やりたくないですね。
ほんとその時に誰か助けてくれたら良いんですけどね、都合よくは助けてくれないんで、へへへ(笑)。「よっしゃ!任しとけ」って言うてくれるのを期待してても、人間って意外とそんなに簡単には動いてくれないんですよね。そんなときに「任しとけ」と言ってもらえるような人間関係を構築することを大切にするようになりましたね。
そうですね。誠実に、真面目に、というのを心がけて、チームワークを大事にする人に来てもらいたいですね。あとは、みんなと仲良くやってくれる人。自分からコミュニケーションをとってくれる人。そんな人はどんどん伸びる環境にあると思います。
うちの会社は、そんなおかしな人もおれへんし、突出して悪い人もおれへん。新しく会社に入って人に教えてもらうには、自分である程度勉強して学んでいく姿勢が大事かな。
まぁ学校と違うんやし、最初から全てを教えてくれることはほとんどない。率先して勉強して、わからへんことを質問すれば、手を差し伸べてくれる。それが無いのに、「教えてください」というのは、違うなと僕は思います。
(栗山社長)昔みたいに「盗んでもやれ」とか、我々の時代はそうでしたね。「見とって覚えたらええんじゃ」言われて。そういう時代でしたね。今はね、そういうところではないですけど、やっぱみんな現場におる人は技術者で職人さんですので、一生懸命やった者のことはきちんと見てる。ちゃらんぽらんな人は向いてへんのですよ。「こいつはきっちり真面目にやっとる」と言う人には、親切丁寧に教えてくれる。
しっかり取り組んでもわからないことが出た時や、苦しんでいる人には手を差し伸べてくれる。そのためには自分が出来る範囲でいいので、まず頑張らんといかんと思いますね。まあどんな仕事でも一緒やと思うんですけどね。
多鹿課長は気さくで楽しく、よく笑われる方です。ご本人が「何でも屋」と言っていますが、営業をはじめ色んなことで動いていらっしゃって、取材中も忙しくされていました。新しく入社頂ける皆さんと、会社を一緒に盛り上げていこうという気持ちがとても伝わってきました。
この取材を通して、三木歯車とはどんな会社なのか、そして三木歯車は「人」を大事にしている会社だということを、十分に感じた取材でした。